「いつか使う」は会社を潰す。遊休資産を抱え続ける“未来コスト”と、今すぐ売却を検討すべき本当の理由
「いつか使う」は経営リスク!!
遊休資産を放置する“未来コスト”と、いますぐ検討すべき対策とは?
はじめに|その「いつか」は、本当に来ますか?
あなたの会社に、こんな資産はありませんか?
- 3年以上使っていない土地や建物
- 以前の工場跡地や倉庫
- かつての本社ビルやテナント用不動産
「また使うかもしれない」
「子会社や後継者が使うかも」
「手放すのはもったいない」
——そんな理由で“保有し続けている”遊休固定資産。
しかし実は、その「いつか」は永遠に来ないことがほとんど。
そして今、それを持ち続けることで会社の体力がじわじわと削られていることに、気づいていますか?
遊休資産とは|定義と現実
遊休固定資産(不稼働資産)とは:
現在の本業に使われておらず、収益を生まない固定資産のこと。
- 倉庫や工場跡地
- 空きテナント・空き地
- 旧社宅、旧事務所など
これらは「資産」と呼ばれていても、実際には“費用を生む装置”にすぎません。
「いつか使う」が危険な3つの理由
① 固定費を垂れ流し続けている
遊休資産を持っている限り、以下のコストが継続的に発生します。
費用項目 | 代表例 |
---|---|
固定資産税・都市計画税 | 年間数十万〜 |
管理費・清掃費 | 外注や自社人件費 |
火災・地震保険料 | 万が一に備えて |
修繕・防犯費用 | 老朽化・不法侵入対応 |
つまり、「使っていない=お金がかからない」は幻想です。
“何も生まないのに、お金だけは出ていく”典型例です。
② キャッシュフローを悪化させ、経営判断を鈍らせる
毎年の出費が経営を圧迫し、以下のような状態になりがちです。
- 設備投資を我慢する
- 資金繰りの余力がなくなる
- 金融機関からの見られ方が悪くなる
結果として、事業の成長や攻めの経営ができなくなるのです。
③ 資産価値が下落していくリスク
特に地方都市や人口減少地域では、土地や建物の資産価値が年々下がる傾向があります。
- 3年前なら2,000万円だった土地が、今は1,500万円
- 空き家化が進み、売却価格すらつかなくなる
「いつか高く売れる」は“売れなくなる”リスクに直結します。
【実話】「いつか使う」が経営を危うくした例
ある地方の建設会社。使っていない資材置場(築30年)を「いつか再稼働するから」と放置。
しかしその間に:
- 固定資産税:毎年30万円
- 修繕費:台風被害で80万円
- 融資時に「非効率な資産保有」と評価され、希望額満額の融資が下りず
→ 結果、新規事業への投資が遅れ、チャンスを逃した。
売却・活用を検討すべきタイミング
- 2年以上活用予定がない
- 社員が「これ、もう使わないですよね」と言っている
- 銀行から「資産効率が悪いですね」と指摘された
- 修繕や管理の手間が増えている
これらに該当するなら、すぐに動くべきタイミングです。
売却することで得られる4つのメリット
① 一括でキャッシュが入る
→ 設備投資・借入返済・人材採用などに活用できる!
② 毎年の固定費がゼロに
→ 固定資産税や保険料、修繕費が“永久的に”削減される!
③ 銀行の評価が改善される
→ 総資産が引き締まり、財務比率が向上!
④ 精神的にもスッキリする
→ 「あれどうしよう…」という悩みから解放され、経営に集中できる!
売却が難しい場合は“貸す”選択肢もあり
- 駐車場として時間貸し
- ソーラーパネル設置事業者にリース
- 倉庫として企業に賃貸
→ 遊休状態から“収益資産”に変える工夫も可能です。
AI×財務分析で「売るべきか残すべきか」判断ができる時代
ChatGPTなどを活用すれば、
- 「5年後に価値が下がる予測は?」
- 「売却益と税負担、どちらが得か?」
- 「持ち続けた場合の10年後キャッシュフロー試算」
など、経営判断を可視化するサポートが可能です。
おわりに|「もったいない」は損失を生む
遊休固定資産は、もはや「資産」ではなく「未来のコスト」です。
「使うかもしれない」という根拠のない期待のために、
- 貴重なキャッシュを失い
- 成長のチャンスを逃し
- 経営の機動力を奪われる
そんな状況を放置することこそ、経営の本質的なリスクです。
ご相談ください|遊休資産の売却・活用診断いたします
- 税金・譲渡益の試算
- 売却時の節税策
- 借入や投資計画と連動したキャッシュ活用設計
- 「売るべきかどうか」の判断サポート(AIシミュレーション可)
「まだ使うかもしれない」が不安な経営者の方こそ、一度ご相談ください。
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