100万円の複利運用で資産はこう増える|経営者が知るべき5%と10%の差
複利の力を知らない経営は「成長のアクセル」を踏んでいないのと同じ
100万円を30年間、利回り5%と10%で運用するとどうなる?
〜金融商品で資産が“雪だるま式”に増える仕組みを経営者に徹底解説〜
【はじめに】経営者こそ複利を知らなければならない理由
経営者は日々、次のような課題を抱えています。
- 資金繰り
- 投資判断
- 設備投資の回収見込み
- 人材育成にかかるコスト
- 売上の成長率
すべて「未来の数字」を予測する仕事です。
つまり、
■ 経営者は“数字の増え方”を理解しなければならない
■ 数字の増え方の最高峰が「複利」である
ところが現実には、多くの経営者がこう誤解しています。
×「投資で儲かるのは一部の人だけ」
×「100万円では増えない」
×「5%と10%なんて大差ない」
この思い込みが、
経営者としての未来の選択肢を狭めています。
実際には——
複利を理解した経営者は、
資産づくりでも経営戦略でも“成功の確率”が圧倒的に上がる。
この記事では、
複利がどれだけ強力なものなのかを実感していただくために、
「100万円を30年間かけて運用した場合」のシミュレーションを用いて徹底解説します。
[第1章]複利とは何か?なぜ経営者に必要なのか?
まず、複利とは…
■ 「元本+増えた分」に対して“さらに”利息がつく仕組み
たとえば、100万円が1年で5%増えて105万円になったとする。
すると翌年は「105万円」に5%がつく。
3年目は、その増えた分にもまた利息がつく。
✔ 元金に対して利息がつく → 単利
✔ 元金と増えた利息の合計に利息がつく → 複利
複利は、時間が経つほど“雪だるま式”に膨らみます。
■ 経営で言えばなにか?
- 継続契約が積み上がる
- ストック収入が増える
- 人材が成長して成果が倍増
- ブランド価値が蓄積
これらはすべて「複利型の資産」になっていきます。
つまり、複利は金融だけではなく
経営の本質にも直結している仕組み なのです。
[第2章]100万円を30年間運用するとどうなる?
ここからは具体的な数字を使って解説します。
※税金や手数料は考慮せず複利計算のみ。
■ 利回り5%で30年間運用した場合
計算式:
100万円 ×(1.05)^30
結果は…
→ 約432万円 に成長!
驚くべきは、
「30年間で元本の4.3倍」になるという事実です。
でも、ここまでならまだ常識の範囲です。
■ 利回り10%で30年間運用した場合
100万円 ×(1.10)^30
結果は…
→ 約1,745万円 に成長!!
経営者の皆様、
ここが最重要ポイントです。
同じ100万円を運用して、
✔ 5%運用 → 約432万円
✔ 10%運用 → 約1,745万円
→ なんと「約4倍以上」の差が生まれる!
たった「5%の差」が、
30年間では“1,300万円も差を生む”のです。
これこそが複利の本質であり、
経営者が絶対に理解すべき「資産が増える仕組み」です。
[第3章]利回り5%と10%、どこで差が広がるのか?
複利は「最初の10年」はあまり差がつきません。
しかし、20年を超えたあたりから差が爆発的に開きます。
以下は経過のイメージ(100万円スタート)
| 年数 | 5%運用 | 10%運用 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 10年 | 約162万円 | 約259万円 | 約97万円 |
| 20年 | 約265万円 | 約672万円 | 約407万円 |
| 30年 | 約432万円 | 約1,745万円 | 約1,313万円 |
■ ポイント
✔ 最初の10年では大した差に見えない
✔ 20年以降で差が一気に広がる
✔ 30年で「圧倒的な差」として現れる
これが複利の“時間の魔法”です。
そして経営者が複利を理解する最も重要な理由です。
[第4章]複利を理解した経営者は、なぜ成功しやすいのか?
■ 理由1:長期の視点で判断できる
複利は「時間」が命です。
短期で焦らず、
10年・20年スパンで事業を見る視点が身につきます。
■ 理由2:継続投資の強さを知る
人材教育、広告投資、設備投資は、
すべて“複利性のある投資”です。
■ 理由3:資金の価値を理解できる
100万円を銀行に寝かせたままか?
それとも投資で増やすのか?
経営者の意思決定に大きく差が出ます。
■ 理由4:資産形成に成功しやすい
事業だけに依存する経営者は危険です。
複利を理解している経営者は、
事業と投資の両輪で未来の財務基盤を作れます。
[第5章]複利の力を「人生と経営」で生かす方法
◆ 1.できるだけ早くスタートする
複利は「始める時期」がすべて。
30代で始めるのと50代で始めるのでは
増え方が圧倒的に違う。
◆ 2.毎月積み立てる(ドルコスト平均法)
100万円を一括だけでなく、
毎月3万円、5万円と積み立てることでさらに複利効果が増します。
◆ 3.何があっても“継続する”
複利の最大の敵は“途中でやめること”。
暴落時に売ってしまうと一気に資産が減ります。
◆ 4.過度にリスクを恐れない
リスクを避けすぎると
5%どころか0%(銀行預金)になってしまう。
◆ 5.事業の投資判断にも応用する
複利は事業の成長にも関係します。
- どんな投資なら複利で返ってくるか?
- どの投資は単発で終わるか?
これを理解できる経営者は強い。
[第6章]投資先によって複利の“質”は変わる
5%運用や10%運用が実現できるのか?
そう疑問に思う経営者も多いでしょう。
以下は一般的な利回りの目安です(長期平均)。
■ 5%前後
- バランス型投資信託
- 国際株式の一部
- グローバル分散投資
■ 10%前後
- S&P500(米国株)
- 全米株式
- Nasdaq100
- 成長株中心のETF
■ もっと高い利回り
- 個別株
- 暗号資産
- レバレッジ商品
ただしリスクも高い。
[第7章]複利の“最大の敵”はあなた自身
複利は素晴らしい仕組みですが、
多くの人がその恩恵を受けられません。
理由は…
◆ 1.すぐに結果が出ない
→ 3年〜5年はほとんど増えないので諦める
◆ 2.損した時にパニック売りする
→ 暴落はチャンスなのに、損失が怖くて売ってしまう
◆ 3.短期の誘惑に負ける
→ 「一攫千金」に流される
◆ 4.投資する習慣がない
→ 急に大金は作れない
成功するのは…
✔ 小さく始めて
✔ 長く続けて
✔ 途中でやめない人
複利の真価を得られる人は、
実は「特別な才能がある人」ではなく
継続できる人 です。
[第8章]経営者への結論:複利を使える人が“最終的に勝つ”
100万円を30年間運用した結果を再掲します。
● 5%運用 → 約432万円
● 10%運用 → 約1,745万円
たった100万円が、
運用方法の違いで“4倍以上の差”になる。
この事実を知っているかどうかで、
10年後、20年後の未来が圧倒的に変わります。
■ 経営者が複利を理解すると手に入る未来
- 事業投資と金融投資のバランスが取れる
- 老後資金の不安がなくなる
- 子どもや家族への資産形成
- 冷静な投資判断ができる
- 資金繰りだけの経営から脱却できる
複利とは、
「あなたの未来を守る時間の武器」 です。
経営者こそ、今日から複利を味方につけるべきです。
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