コラム

【知らないと損する!?】住宅ローン控除「調書方式」が令和7年分から本格スタート!企業側が気をつけるべき年末調整のポイント

🏠 年末調整の新常識!「調書方式」とは?

こんにちは!税理士の長岡です。今回は、「令和7年度 年末調整の住宅ローン控除!気を付けるポイント!!」についての内容になります。最後までお読みいただけると幸いです。令和7年分の年末調整から、「住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」に関して、新たに「調書方式」による運用が本格的にスタートします。

これは、従来の「証明書方式」と異なり、金融機関から提供された情報をもとに税務署が書類を発行する仕組みです。これにより、従業員が年末調整の際に提出する書類の内容も変更され、企業としても新しい対応が求められます。


🔍 「調書方式」ってどういう仕組み?

「調書方式」は、令和4年度税制改正で創設され、金融機関が税務署に提供した情報をもとに、税務署が納税者へ「住宅借入金等の年末残高証明書(見込控除額記載あり)」を直接交付するというものです。

これにより、従業員が企業へ提出するのは以下の書類だけで済みます:

  • 「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書 兼 年末調整のための証明書(証明書兼申告書等)」

📝従来必要だった「借入金の年末残高等証明書」は不要になります。


⚠️ 令和7年分は「調書方式」と「証明書方式」が混在!

2025年の年末調整(令和7年分)では、従来の「証明書方式」と新たな「調書方式」が混在する可能性があります。

これは、住宅ローン控除が居住初年度は確定申告が必要な制度であることから、年末調整で適用されるのは居住2年目以降となるためです。

つまり、以下の2パターンが発生します:

パターン方式提出書類
従来方式証明書方式借入金の年末残高等証明書 + 控除申告書
新方式調書方式証明書兼申告書等(1枚)

企業としては、どちらの方式が適用されるかを確認し、従業員に対して適切な周知と指導が求められます


✅ 企業が対応すべきポイント

企業側の対応で重要なのは以下の通りです:

  1. 「調書方式」の制度内容を理解しておくこと
  2. 従業員に対し、自身がどちらの方式に該当するか確認を促す
  3. 方式に応じた適切な書類提出を案内する
  4. 調書方式の場合、備考欄への記載が必要であることを伝える

🔖備考欄には、「調書方式に対応する金融機関からの借入れである旨」を記載する必要があります。


📝 調書方式の記載イメージ(国税庁資料より)

下図のように、証明書兼申告書等の備考欄には明確に「調書方式に対応」といった文言が記載されます。企業側もこのフォーマットを把握しておくことで、書類確認時のミスを防ぐことができます。

📄 出典:国税庁「調書方式による住宅借入金等特別控除の適用について」


💬 まとめ:企業が先回りして備えることで、年末調整の混乱を防げる!

令和7年分の年末調整から本格導入される「調書方式」は、従業員・企業双方にとって手続きの簡素化が期待される一方で、制度理解と書類管理の徹底が求められる重要な転換期です。

「調書方式」と「証明書方式」の混在が想定される2025年の年末調整に向けて、企業としては以下のアクションを取ることが肝心です:

  • ✅ 制度内容の周知
  • ✅ 対応フローの見直し
  • ✅ 担当者向けマニュアル作成
  • ✅ 書類チェック体制の強化

少しでも不安がある方は、税理士や専門家と連携し、制度対応を確実に進めましょう。


📌 この記事のまとめ

内容詳細
制度名住宅借入金等特別控除「調書方式」
開始時期令和7年分(2025年分)の年末調整から
対象者居住2年目以降で住宅ローン控除適用者
企業の対応書類確認・従業員周知・制度理解の徹底

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