コラム

iDeCoの掛金限度額が引き上げへ? 節税効果アップの一方で「出口課税」に注意!

こんにちは!税理士の長岡です。今回は、老後資金の準備に活用される「iDeCo(個人型確定拠出年金)」に関する最新情報をお届けします。

政府は、令和7年度の税制改正において、iDeCoの掛金限度額の引き上げを検討しており、今後さらなる節税メリットが期待されています。


💡 iDeCoの基本と節税効果

iDeCoは、公的年金を補完する私的年金制度で、以下のような大きな税制優遇があります:

掛金拠出時: 全額が所得控除の対象
運用期間中: 運用益は非課税
受取時: 退職所得控除 or 公的年金等控除が適用

つまり、「拠出・運用・受取」の各ステージで税制メリットがあり、特に現役世代にとっては所得税・住民税の節税対策として非常に有効な制度です。


📌 令和7年度改正で何が変わる?

今回の税制改正では、掛金限度額の引き上げが検討されています。
まだ正式決定ではありませんが、今後iDeCoに拠出できる金額が増えることで、より多くの所得控除が見込め、節税効果もさらに大きくなると考えられます。


⚠ 一方で…出口戦略に「増税リスク」も

近年、**退職金課税の見直し(増税)**が国会でたびたび議論されています。
iDeCoの給付金は、退職金または年金として受け取るため、将来、退職所得控除の縮小などが行われた場合、受取時の税負担が増す可能性も否定できません。

「今は得でも、将来は?」という視点で、税制の変化を見越した長期的な資金設計が重要になります。


✅ 税理士からのアドバイス

・iDeCoは節税効果が大きく魅力的な制度ですが、“入り口の節税”だけでなく、“出口の課税”にも注目しましょう。

・今後の税制改正次第では、受け取り方を工夫する「出口戦略」がより重要になります。
 → 一時金 or 分割年金?どちらで受け取るかも将来の課税に大きく影響します。

・ご自身のライフプランや退職時期を踏まえ、税制面からのアドバイスが必要な方は、お気軽にご相談ください。


引き続き、税制改正や資産形成に役立つ情報をお届けしてまいります。
今月もどうぞよろしくお願いいたします!

PDFは、こちらをご覧ください。

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