財務
「丁寧な施工はしている。でもお金が残らない」——熱絶縁工事業が“財務分析”で変われる理由
「現場はうまくいってる。でも利益が出ない」——熱絶縁工事業の“あるある”課題
- 空調・給排水・配管保温など案件は定期的にある
- 職人も確保しており、仕事は切れていない
- それなのに、月末にはお金が残っていない…
それは、“経営の数字が見えていない”ことが原因かもしれません。
熱絶縁工事業が利益を出しにくい3つの構造的な課題
1. 下請け構造による単価圧縮
- 元請けからの発注で単価交渉力が弱い
- 工事単価は据え置きでも材料費・人件費は上昇
- 「動けば動くほど利益が減る」構造に陥る
2. 工事工程の変動・待機コスト
- 建築・設備工事の前後工程に左右される
- 工事延期・現場調整・材料待ちなどで手待ち時間が増加
- 追加費用が請求できず、利益が削られる
3. 材料費や副資材の管理不足
- ラッキング材・保温材・粘着テープ等の小さな原価が積み重なる
- 材料の在庫・持ち出し管理が曖昧だと、利益を圧迫していることに気づきにくい
財務分析とは?熱絶縁工事業が“利益体質”に変わる第一歩
財務分析は、ただの数字の確認ではありません。
それは「経営判断を支えるための“現場の見える化”ツール」です。
財務分析によって分かること
- 案件別の粗利率と利益を出す現場の傾向
- 材料費・人件費・外注費などの原価構造の把握
- 無駄な現場コスト(再訪・手待ち・過剰仕入れ)の発見
- 月次の資金の波を予測して事前対応が可能に
事例紹介:財務分析で利益を残す会社に変化した実例
<事例①>原価管理表を導入し、“赤字案件”を回避
V社では、全現場の「使用材料・職人数・日数・売上」を記録し、案件別に粗利を集計。
結果、粗利15%以下の案件が全体の4割を占めていたことが判明。
営業戦略を見直し、見積基準を改善したことで粗利率が1.6倍に向上。
<事例②>資金繰り表の導入で、黒字倒産リスクを防止
W社では、材料の大量仕入れと前倒し外注費の支払いで資金不足に陥る月が続いていた。
Excelのキャッシュフロー表を導入し、支払・入金のタイミングを一覧化。
余裕を持った借入交渉や仕入時期の調整ができるようになり、資金繰りの不安が消えた。
熱絶縁工事業におすすめの財務分析ステップ5選
- 案件ごとに原価(材料・労務・外注費)と売上を記録
- 粗利率で“利益が出る工事・出ない工事”を分析
- 工程遅延・手待ちコストを記録し改善点を可視化
- 支払・入金スケジュールを整理し、月次資金繰り表を作成
- 税理士任せにせず、社長自身が数字を見られる仕組みづくり
これからの熱絶縁工事業は「数字が読める現場社長」が勝つ
- 材料費の高騰
- 職人不足
- 外注費の増加
- 工期遅れの増加
こうしたリスクに対応するために、技術力+経営力の両立が不可欠です。
「いい仕事」を「ちゃんと利益に変える力」=財務分析です。
まとめ:「儲かっているつもり」で終わらせない経営へ
- 忙しいのに、利益が残らない
- 粗利が見えないまま仕事を受けてしまう
- 月末にお金がない理由がわからない
こうした状態は、“数字が見えれば”すべて改善できます。
- 利益率の高い仕事に集中する
- 工事単価の交渉力を高める
- 無駄な出費を抑えて資金に余裕を持たせる
これが、「稼げる職人会社」になるための第一歩です。
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当事務所では、熱絶縁工事業者様向けに以下の支援を行っています:
✅ 原価管理・粗利集計テンプレートの提供
✅ キャッシュフロー管理表の導入支援(Excel/スプレッドシート対応)
✅ 銀行・元請けとの交渉に使える経営資料の整備
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ホームに戻る芦屋市で税理士をしています、ながさん(長岡昭宏)です。1987年生まれ。兵庫県西宮市で生まれ育ち、現在、芦屋市に在住。未来会計や資金繰りやバックオフィスのDX化などのお困りごとを中心に、経営者の伴走支援をしています。懇切丁寧に明るく元気にサポートいたします。