「診察以外に時間が取られて疲れきっていませんか？」生成AIで変える、個人医院の働き方改革

診療が終わってからの事務作業、問診のチェック、患者対応の記録……
「なんで医師なのに、診察以外の仕事で毎日こんなに疲れてるんだろう」と思ったことはありませんか？

そんな院長先生にこそ知ってほしいのが、生成AI（ジェネレーティブAI）の力です。
AIといっても、難しいシステムを導入するわけではありません。ChatGPTのようなツールを使うだけで、日常業務の大半を効率化できる時代が来ているのです。

この記事では、開業医が抱える悩みを出発点に、生成AIで何ができるのかを、実例を交えて具体的にご紹介します。

1. 開業医が抱える「診察以外の時間」の重さ

開業医の多くが感じている、「診療に集中したいのにできない」という悩み。

これらに追われ、「結局、診療が終わっても1～2時間はパソコンとにらめっこしている」という声をよく聞きます。

しかも、これらの作業は“医師でなくてもできる”仕事が大半です。
その時間を患者の診察や経営判断に回せたら、どれだけ医院が変わるでしょうか。

生成AIとは、ChatGPTのように、自然な文章やデータを自動で作り出すAIツールです。
近年の進化により、以下のような特徴を持つようになりました。

スマホやPCで簡単に使えるため、「ITが苦手な先生」でも導入可能です。

患者が記入した問診票（紙でもテキストでも）をAIに入力すれば、主訴・既往歴・家族歴などを要約し、カルテ記載用の文章に整形できます。

🩺 例：「昨晩からの発熱・咳・鼻水あり。既往に喘息。家族にインフル陽性者あり」→カルテ用に自然文変換

診療後に書く紹介状や、リハビリ・他院連携の報告書などをAIが自動でドラフト化。あとは内容をチェックして印刷するだけ。

受付や看護師向けの業務手順、患者対応のフローなども、AIに口述するだけで文書化。属人化しがちな業務を標準化できます。

季節の注意喚起や、休診のお知らせ、LINEでの患者向け発信も、AIが文章を自動で作成。手軽に「伝える力」がアップします。

事務や看護師向けに行っている口頭指導をテキスト化し、研修資料として整備。新入職員対応もスムーズになります。

時間がかかる制度改正情報の読解も、AIがポイントだけを要約してくれます。理解も早まり、現場対応が的確に。

「診察の合間にChatGPTで報告書のたたき台を作るだけで、毎日30分は時短できました。
自分が書かなくてもいい作業が、こんなにあったんですね。」

「院内のマニュアルが整っていないことが気がかりでしたが、
ChatGPTに話しかけるように説明するだけで、ちゃんとした手順書になったのが驚きでした。」

生成AIは便利ですが、医療業界での使用には以下の注意が必要です。

開業医にとって、時間は命と同じです。
その時間を、問診の整理やマニュアル作成に費やすのではなく、診察・患者との対話・経営の見直しに充てるべきです。

生成AIは、医師に代わって診断をするわけではありません。
でも、「あなたの時間を取り戻すための助手」にはなってくれます。

「AIに任せていいことは任せる」
そんな医院経営が、いま求められているのかもしれません。

ぜひ、今日からでも一歩踏み出してみてください。

次回は、「スタッフの引き継ぎがラクになる！生成AIでつくる“院内マニュアル”自動作成術」をご紹介します！

芦屋市で税理士をしています、ながさん(長岡昭宏)です。1987年生まれ。兵庫県西宮市で生まれ育ち、現在、芦屋市に在住。未来会計や資金繰りやバックオフィスのDX化などのお困りごとを中心に、経営者の伴走支援をしています。懇切丁寧に明るく元気にサポートいたします。