会社設立は1日を避けるべき?均等割の仕組みを理解して無駄な税金を減らそう!!
はじめに
会社設立を検討している方からよく聞かれる質問のひとつが、
「設立日によって税金に違いはあるのか?」です。
結論からいえば、会社設立日は税額に影響します。
その理由は、法人が必ず負担しなければならない 「均等割」 という税金にあります。
本記事では、均等割の仕組みと1日設立が不利になる理由、節税に活かせるケースと例外を、これから法人を設立する方や法人成りを検討中の経営者にわかりやすく解説します。
均等割とは何か?
法人の税金は大きく「法人税」「地方法人税」「法人住民税」「法人事業税」に分けられます。
このうち、赤字であっても必ず支払わなければならないのが、「法人住民税」の均等割です。
均等割の特徴
- 法人住民税は「法人都道府県民税」と「法人市町村民税」から成る
- その中に「均等割」と呼ばれる部分がある
- 利益に関係なく、会社が存続しているだけで課税される固定的な税金
法人格を持っている以上、赤字でも黒字でも支払わなければならない“最低税額”と考えるとわかりやすいでしょう。
金額の目安
資本金や従業員数、事務所の規模によって異なりますが、
最低でも年間7万円(都道府県+市町村合わせて)程度は発生します。
大都市や資本金が大きい場合はさらに高額になるケースもあります。
均等割の月割計算と「1日設立」の落とし穴
均等割は「事業年度」に応じて課税されますが、1か月未満の端数は切り捨てというルールがあります。
例:設立日による違い
- 4月1日設立 → 3月末決算の場合
設立初年度は 12か月分フルに均等割を課税されます。 - 4月2日設立 → 3月末決算の場合
設立初年度は 11か月分のみ。均等割1か月分が節税できます。
同じ年度に設立しても、たった1日の違いで 数万円の節税効果が生まれるのです。
なぜ「1日設立を避ける」と節税になるのか?
均等割は「月割計算」されますが、1日でも在籍していればその月は1か月分カウントされる仕組みです。
つまり、月初に設立するとその月を丸ごと課税されてしまいます。
反対に、月の2日以降に設立すると、その月は切り捨てとなり、1か月分の均等割を節約できるのです。
ただし必ずしも「1日設立を避ける」のが正解ではない
節税メリットだけに目を向けると「設立は1日を避ければよい」と思いがちですが、実務上は必ずしもそうではありません。
1日設立の方が望ましいケース
- 顧客や取引先の契約上、月初から法人格が必要な場合
- 助成金や補助金申請で「設立日基準」が設けられている場合
- 金融機関との取引で、設立月を明確に揃えておくメリットがある場合
このようなケースでは、均等割の節税メリット以上に1日設立の方が有利になることがあります。
法人成りを考えている方へ
個人事業主から法人成りを検討している方にとっても、設立日の設定は大きなポイントです。
- 均等割をできるだけ減らしてキャッシュを温存したいのか
- 社会的信用や金融機関対応を優先するのか
「どのタイミングで設立するか」は、単なる税金だけでなく、今後の経営戦略とも直結します。
設立日の決め方まとめ
- 節税を優先するなら「1日設立は避ける」
→ 均等割を1か月分節約できる。 - 信用や事務処理のスムーズさを優先するなら「1日設立」も選択肢に
→ 契約や助成金・融資の条件次第でベストな日が変わる。 - 経営戦略に合わせて総合判断
→ 税額だけでなく、資金繰り・取引・採用など広い視点が必要。
まとめ
- 法人住民税の均等割は、赤字でも必ず課税される税金
- 均等割は月割計算だが、1日でも存在すればその月は課税される
- したがって「1日設立を避ける」ことで数万円の節税が可能
- ただし契約や助成金の関係で、あえて1日設立が有利な場合もある
- 節税だけでなく、経営全体を見据えた設立日の決定が大切
最後に
会社設立は「人生の節目」ともいえる重要なイベントです。
税金の仕組みを知っておくことで、設立初年度から無駄な出費を減らし、資金を事業の成長に回せます。
私はこれまで多くの経営者に対して、会社設立のタイミング、均等割をはじめとした税負担の最適化、そしてその後のキャッシュフロー経営の仕組みづくりをサポートしてきました。
「設立日をどうすべきか?」「節税メリットと経営上のメリットのどちらを優先すべきか?」
迷ったときは、専門家と一緒にシミュレーションし、最も会社にとって有利な選択をしていただければと思います。
芦屋市で税理士をしています、ながさん(長岡昭宏)です。1987年生まれ。兵庫県西宮市で生まれ育ち、現在、芦屋市に在住。未来会計や資金繰りやバックオフィスのDX化などのお困りごとを中心に、経営者の伴走支援をしています。懇切丁寧に明るく元気にサポートいたします。